授乳で背中や首が痛い…原因とラクな授乳姿勢を解説

授乳が終わるたび、背中と首がガチガチになっていませんか?
「授乳中、ずっと下を向いているから首が痛い」
「終わると背中がバキバキ」
「肩こりがひどくなって頭痛までしてきた」
授乳は1回20〜40分、1日に何度も繰り返されます。その間ずっと同じ姿勢で赤ちゃんを支え続けるのですから、背中や首が悲鳴を上げるのは当然のことです。
鹿児島市の当院にも、授乳期の背中・首・肩の痛みのご相談が寄せられます。理学療法士の視点から、痛みが出る理由と、授乳を続けながらできる工夫を解説します。
結論:「赤ちゃんに体を近づける」のではなく「赤ちゃんを体に近づける」
授乳の痛みの多くは、赤ちゃんの口の高さまで自分の体を前に・下に倒して合わせていることから始まります。クッションなどで赤ちゃんの位置を持ち上げ、自分は背もたれに預けたまま授乳できる環境をつくること――これが対処の出発点です。
そのうえで、固まった背中・首をリセットする習慣と、支える筋肉のケアを組み合わせていきます。
授乳で背中・首・肩が痛くなる理由

①前かがみ+見下ろしの姿勢が長時間続く
赤ちゃんの顔を見ながらの授乳では、頭を前に倒した姿勢が続きます。頭は体重の約1割の重さがあり、前に倒れるほど首と背中の筋肉が支え続けることになります。
②腕で赤ちゃんの体重を支え続ける
横抱きでは、赤ちゃんの重さを腕と肩で支えます。肩がすくんだまま固定され、肩甲骨まわりの血流が悪くなって、こり・痛みにつながります。
③1日に何度も・夜間も繰り返される
1回の負担は小さくても、昼夜問わず繰り返されることで回復が追いつかなくなります。睡眠不足も筋肉の回復を遅らせる要因です。
④産後の「支える力」がまだ戻っていない
妊娠・出産で体幹の支える力が落ちている時期は、良い姿勢を保つこと自体が難しく、崩れた姿勢のまま固まりやすくなります。
授乳と背中の痛みに関する医学的知見

PubMedに収録されたRatajczakらの調査研究(2024年・BMC Musculoskeletal Disorders誌、授乳中の女性395名を分析)では、授乳中の母親の84%が月1回以上の背中の痛みを経験しており、1回の授乳時間や1日の総授乳時間が長い人ほど痛みを持つ傾向が示されています。また、横になって授乳する姿勢(添い乳)を好む母親は、椅子やソファで座って授乳する母親より首の痛みが軽かったことも報告されています。(DOI: 10.1186/s12891-024-07785-4/PMID: 39210354)
授乳期の痛みは「みんな同じだから仕方ない」ものではなく、姿勢の工夫で負担を減らせる余地があることを示すデータです。
今日からできる「ラクな授乳」の工夫3つ

1. クッションで「赤ちゃんの口の高さ」を合わせる
授乳クッションやバスタオルを重ねて、赤ちゃんを胸の高さまで持ち上げます。自分が前かがみにならなくても届く高さが目安です。腕の下にもクッションを入れると、腕で支え続ける負担が減ります。
2. 背もたれ+足元の台で「体を預ける」
浅く座って自力で姿勢を保つのではなく、腰にクッションを入れて背もたれに預け、足元に台(フットレスト)を置いて膝を少し高くします。体を預けられる環境ほど、筋肉は休めます。夜間や体がつらい日は、医療者の指導のもとで添い乳などの横になる姿勢も選択肢になります。
3. 授乳後の「30秒リセット」
授乳が終わったら、両手を後ろで組んで胸を開き、頭をゆっくり後ろに倒して5秒。肩を大きく後ろに5回まわします。固まった前かがみ姿勢をその都度リセットすることで、こりの蓄積を防ぎます。※変化には個人差があります。
医療機関への相談をおすすめするサイン
- 手や腕のしびれを伴う
- 頭痛が頻繁に起こる・強くなっている
- 安静にしていても痛む・夜も眠れないほど痛い
- 発熱や胸の張り・痛みを伴う(乳腺炎の可能性・産婦人科や乳腺外来へ)
- 気分の落ち込みが続いてつらい
これらは筋肉の疲労以外の原因が関係している可能性があります。整体の前に医療機関での確認をおすすめします。
当院(かごしま整体 心晴)の産後ケア

当院では、病院でのリハビリ経験を持つ国家資格の理学療法士が、首・肩甲骨まわりの筋肉の状態、姿勢、体幹の支える力を評価します。ボキボキしない優しい施術で固まった背中・首をゆるめ、授乳・抱っこの姿勢や環境づくりまで具体的にご提案します。ご自宅の授乳環境(ソファ・椅子・クッション)に合わせたアドバイスも可能です。※効果には個人差があります。
よくある質問
授乳中の姿勢はどれが正解ですか?
唯一の正解はありません。大切なのは「前かがみにならず、体を預けられて、赤ちゃんが口の高さにいる」ことです。研究では横になる姿勢で首の痛みが軽かったという報告もあり、同じ姿勢を続けず切り替えることも負担の分散になります。
授乳が終われば痛みは自然に消えますか?
卒乳後に軽くなる方は多いですが、授乳期についた前かがみのクセや筋力低下が残ると、痛みが続くこともあります。授乳期のうちから姿勢のリセットと支える力のケアを始めるのがおすすめです。
赤ちゃん連れで施術を受けられますか?
お子さま連れでのご来院をご希望の場合は、ご予約時にLINEでお気軽にご相談ください。時間帯などを調整してご案内いたします。
まとめ:授乳の痛みは「我慢するもの」ではなく「減らせるもの」です
授乳による背中・首・肩の痛みは、前かがみ姿勢の長時間×高頻度の積み重ねが原因で、授乳中の母親の84%が経験するほど身近な悩みです。クッションで高さを合わせる・体を預ける・授乳後30秒リセットの3つで、負担は今日から減らせます。セルフケアでも痛みが続く場合は、理学療法士が在籍する鹿児島市のかごしま整体 心晴へお気軽にご相談ください。肩こり全般は肩こりのページ、女性特有の首こりは女性の慢性首こり、巻き肩が気になる方は巻き肩・猫背と肩こりもご覧ください。
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