肩こりが改善しない原因は“呼吸の浅さ”かも|理学療法士が解説【鹿児島市】

その肩こり、呼吸の浅さが原因かもしれません
「マッサージに行くと一瞬楽になるけど、すぐにまた肩がこる」「ストレッチを続けているのに、なかなか改善しない」
そんなお悩みを抱えていませんか?
肩こりの原因としてよく知られているのは、姿勢の悪さや長時間のデスクワーク、筋肉の疲労です。
しかし、実はもう一つ見落とされがちな原因があります。それが「呼吸の浅さ」です。
呼吸が浅いと首・肩の筋肉が呼吸を補助し続けるため、肩こりにつながることがあります。
当院にも「ほかの整体や接骨院を試したが繰り返す」と来院される方が多く、詳しく伺うと、デスクワーク中に呼吸が浅くなっている方が少なくありません。
呼吸と肩こりの関係を知るだけで、これまでとは違うアプローチが見えてきます。
・呼吸が浅いと首肩の筋肉が呼吸を補助する
・補助呼吸筋(僧帽筋・斜角筋)が疲労し肩こりにつながる
・猫背やストレスで呼吸は浅くなりやすい
・腹式呼吸や胸郭改善で肩こり軽減が期待できる
肩こりが改善しない方は「浅い呼吸」を疑ってみてください
肩こりが改善しない方は、「肩そのもの」ではなく、浅い呼吸によって首・肩の筋肉が使いすぎになっている可能性があります。
この記事では、以下の3点を理学療法士の視点から解説します。
- 肩こりと呼吸が関係するメカニズム
- 自分の呼吸が浅いかどうかをチェックする方法
- 自宅でできる呼吸改善セルフケア
【ポイント】浅い呼吸は首・肩まわりの補助呼吸筋(僧帽筋・斜角筋など)を過剰に使い続け、筋疲労から肩こりを引き起こします。横隔膜を使った深い呼吸を習慣にすることで、肩まわりへの負担が減り、改善が期待できます。
呼吸が浅い人の特徴チェック

以下に当てはまる方は、呼吸が浅くなっている可能性があります。
- 無意識に肩で呼吸している
- 深呼吸すると肩が上下に動く
- デスクワーク中に息を止めていることがある
- 緊張すると肩に力が入りやすい
- 猫背になりやすい
- ため息が増えている
- 首こり・頭痛を繰り返す
特に「肩が上下する呼吸」は、首や肩の補助呼吸筋を過剰に使っているサインの一つです。3つ以上当てはまる方は、呼吸の浅さが肩こりに関わっているかもしれません。
呼吸が浅い人に起きやすい症状
首・肩まわりの慢性的なこり
呼吸が浅くなると、本来は横隔膜(おなかの筋肉)が担うべき呼吸を、首や肩の「補助呼吸筋」が肩代わりします。僧帽筋や斜角筋は呼吸のたびに微細な収縮を繰り返すため、慢性的な疲労が蓄積しやすくなります。いわば「肩が一日中深呼吸の補助をさせられている」状態です。
頭痛・集中力の低下
浅い呼吸が続くと、呼吸が速く浅いパターンになり、自律神経の緊張や首・肩まわりの筋緊張につながることがあります。緊張型の頭痛や、午後になると集中力が落ちるといった症状は、肩こりと同じ原因から起きていることがあります。「肩こりから頭痛が起きる原因」については頭痛の記事でも詳しく解説しています。
こんな症状は要注意(息苦しさ・めまい・疲労感が続く場合)
息苦しさや動悸・強いめまいが続く場合は、循環器・呼吸器系の疾患が関係していることもあります。こうした症状がある方は、まず医療機関を受診されることをおすすめします。
強い息苦しさや安静時の動悸がある場合は、整体での対応より先に医療機関への受診をご検討ください。一方、「なんとなく呼吸が浅い」「深呼吸すると肩が楽になる気がする」という程度であれば、呼吸の改善が肩こり解消のカギになる可能性があります。
なぜ呼吸が浅いと肩こりになるのか
集中しているとき、人は無意識に息を止めることがあります。
特にパソコン作業では、画面を凝視しながら肩に力が入り、
浅い胸式呼吸になりやすい傾向があります。
補助呼吸筋(僧帽筋・斜角筋)の過剰な緊張

正しい腹式呼吸では、横隔膜が主役として上下に動き、肺に空気を取り込みます。しかし猫背や前かがみの姿勢が続くと横隔膜の動きが制限され、代わりに首の斜角筋や肩の僧帽筋が呼吸を補助します。これが「胸式呼吸」と呼ばれる状態です。これらの筋肉は本来「呼吸筋」としての役割が主ではないため、長時間の使用により疲弊しやすく、慢性的なこりに直結します。
詳しいメカニズムは「肩こりが改善しない本当の原因」の記事でも解説しています。
猫背姿勢による胸郭の動きの制限
胸郭(肋骨のかご)は呼吸のたびに広がる必要がありますが、猫背になると背骨が丸まって胸郭の前後・左右への広がりが制限されます。すると横隔膜が十分に動けず、呼吸はますます浅くなる悪循環に陥ります。「姿勢と肩こりの関係」については別記事でも詳しく取り上げています。
当院で多いケース — デスクワーク+ストレスで呼吸が浅くなっている方

当院を訪れる方の中で特に多いのが、長時間のデスクワークをしながらストレスも抱えているケースです。集中しているときは無意識に息を止めたり、浅い胸式呼吸を繰り返したりしがちです。ストレスによる自律神経の緊張も加わり、呼吸がさらに浅くなる方が少なくありません。「デスクワークと肩こりの原因」の記事と合わせて読むと、症状の全体像が把握しやすくなります。
呼吸と肩こりの関係を示すエビデンス
【引用論文①】仮説研究
Kapreli E, et al. “Neck pain causes respiratory dysfunction.” Medical Hypotheses, 70(5):1009–13, 2008.
PubMed: PMID 17959320頸部痛(首の痛み)が呼吸機能に障害をもたらすことを示した研究です。首まわりの筋緊張が横隔膜の活動を抑制し、呼吸パターンを変化させるという機序が提唱されています。
【引用論文②】システマティックレビュー+メタ解析
López-de-Uralde-Villanueva I, et al. “Respiratory dysfunction in patients with chronic neck pain: systematic review and meta-analysis.” Disability and Rehabilitation, 2023.
PubMed: PMID 35802487慢性的な頸部痛を抱える患者を対象にした系統的レビュー(複数の研究をまとめた高いエビデンスレベルの研究)です。慢性頸部痛のある人は呼吸機能(呼吸筋力・肺活量など)が有意に低下していることが示されており、首・肩の問題と呼吸機能が密接に関連していることを支持しています。
理学療法士として申し上げると、これらの研究は「首・肩の緊張と呼吸機能は双方向に影響し合う」ことを示しています。肩こりを繰り返す方に呼吸のアプローチを加えると、改善の手ごたえが変わることが少なくありません。自律神経との関連も深く、「自律神経と整体の関係」についても参考にしてください。
自宅でできる呼吸改善セルフケア

ストレッチだけでは肩こりが改善しにくい理由の一つが、呼吸へのアプローチが抜けていることです。「肩こりにストレッチが効かない理由」も合わせてご覧ください。以下の3つのセルフケアを1日1セット取り入れるだけで、肩まわりの負担が変わりやすくなります。
腹式呼吸(横隔膜呼吸)の練習法
- 仰向けに寝て、両手をおへその上に置く
- 鼻からゆっくり4秒かけて息を吸い、お腹を膨らませる(胸はなるべく動かさない)
- 口からゆっくり6〜8秒かけて息を吐き、お腹をへこませる
- これを5〜10回繰り返す
ポイント:「お腹が風船のように膨らむ」イメージで行うと横隔膜が使いやすくなります。最初は1日1分でも構いません。
胸郭を広げるストレッチ
- 椅子に浅く座り、両手を頭の後ろで組む
- ゆっくりと肘を外に広げながら、胸を天井に向けるように軽く後ろへ反る
- その姿勢で深呼吸を3回行う
- 1日2〜3セットを目安に行う
ポイント:反りすぎると腰に負担がかかります。軽く胸が開く程度で十分です。
肩甲骨まわしと深呼吸の組み合わせ
- 椅子に座り、両肩に指先を乗せる
- 息を吸いながら肩甲骨を背中の中央に寄せるように肘を後ろへ引く
- 息を吐きながらゆっくり肘を前に戻す(肩甲骨を外側に広げるイメージ)
- 前後1回を1セットとして、10回繰り返す
ポイント:呼吸のタイミングに動きを合わせることで、胸郭と肩甲骨の連動を取り戻すことができます。
当院の施術アプローチ【鹿児島市の整体院】
背骨・骨盤の調整で胸郭の動きを改善(DRT整体)
鹿児島市西千石町にある当院「かごしま整体 心晴」では、DRT整体(背骨・骨盤をやさしく整える施術)を取り入れています。天文館エリア(高見馬場電停から徒歩5分)・鹿児島中央駅からも徒歩圏内で、お仕事帰りにも通いやすい立地です。
DRTは振動を使って背骨を一つひとつ丁寧に整えるアプローチです。猫背や骨盤のゆがみによって固まった胸郭の動きが出やすい状態を目指し、横隔膜が働きやすい状態を目指します。「押す・揉む」ではなく、やさしい振動刺激で施術するため、痛みが少なく、小さなお子様からご年配の方まで受けていただきやすい施術です。
理学療法士としての専門知識を活かし、単に肩の筋肉をほぐすだけでなく、「なぜその肩こりが繰り返すのか」という根本の原因から整えることを大切にしています。
改善までの流れ(初回検査→施術→セルフケア指導)
- 初回検査(姿勢・呼吸・動きの評価):お体の状態を丁寧に確認し、どこに問題があるかを把握します
- DRT整体による施術:背骨・骨盤を整えて胸郭の動きを改善。補助呼吸筋の過緊張を和らげます
- セルフケア指導:お体の状態に合わせた呼吸法・ストレッチをお伝えします
- 経過確認・再評価:回を重ねるごとに変化をチェックし、施術内容を調整します
「マッサージでは繰り返す肩こりを、原因から整えたい」そのようなお悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度ご相談ください。初回は丁寧なカウンセリングと検査からスタートします。
まとめ|呼吸を整えて肩こりを繰り返しにくい状態を目指しましょう
- 浅い呼吸は首・肩の補助呼吸筋を過剰に使い続け、慢性的な肩こりの原因になります
- 腹式呼吸・胸郭ストレッチ・肩甲骨まわしを組み合わせたセルフケアで、日常的な負担を減らすことができます
- 背骨・骨盤の歪みが胸郭の動きを制限している場合は、DRT整体で肩こりを繰り返す原因から整えることで改善が期待できます
マッサージやストレッチを繰り返しても肩こりが改善しない方は、ぜひ「呼吸」という視点からご自身のお体を見直してみてください。
よくある質問(肩こりと呼吸)
呼吸と肩こりは本当に関係しているのですか?
はい、医学的なエビデンスがあります。慢性的な頸部痛や肩こりを抱える方は呼吸機能が低下していることが複数の研究で示されています。浅い呼吸が補助呼吸筋を過剰に使い、筋疲労から肩こりを引き起こすメカニズムが知られています。
腹式呼吸はどれくらいの期間続ければ効果が出ますか?
個人差がありますが、毎日継続することが大切です。多くの方は2〜4週間ほど続けると、肩まわりの軽さが変わってきたと感じるケースが多いです。
DRT整体は痛くありませんか?
DRT整体は振動を使ったやさしい施術です。強く押したり揉んだりしないため、痛みが少ないのが特徴です。ご不安な方は施術前にご相談ください。
呼吸が浅いと自律神経にも影響しますか?
呼吸と自律神経は深く関係しています。浅く速い呼吸が続くと交感神経が優位になりやすく、首肩の緊張や睡眠の質低下につながることがあります。腹式呼吸で副交感神経を活性化させることが、肩こり改善だけでなく全身の調子を整えるカギになります。
デスクワーク中にできる呼吸対策はありますか?
1時間に1回、深呼吸を3〜5回行うだけでも胸郭の動きがリセットされやすくなります。肩を軽く後ろへ引きながら行うとより効果的です。スマホのタイマーでリマインドするのもおすすめです。
肩こり改善には呼吸と姿勢どちらが大切ですか?
呼吸と姿勢は互いに影響し合っています。
猫背姿勢では胸郭が広がりにくくなり、呼吸が浅くなります。
一方、浅い呼吸が続くと首肩の筋緊張が増え、さらに姿勢が崩れやすくなります。
そのため、両方を同時に整えることが重要です。


