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かごしま整体 心晴。|店舗情報
かごしま整体 心晴。
〒892-0847
鹿児島県鹿児島市西千石町13-6-101
天文館エリア・高見馬場電停から徒歩5分/鹿児島中央駅から徒歩17分
TEL:070-4066-9879
営業時間:9:00〜20:00
定休日:不定休

骨盤の歪みはPMSに影響する?理学療法士が研究をもとに解説

骨盤の歪みとPMSの関係について理学療法士が解説するイメージ

「整体で骨盤を矯正したらPMSが楽になる?」「骨盤の歪みがPMSの原因と聞いたけど本当?」

生理前になると腰が重くなる、頭痛がひどくなる、肩がこる……そんな身体の変化に悩む方から、当院にもよくこのようなご質問をいただきます。

インターネットで調べると「骨盤矯正でPMSが改善した」という体験談がたくさん出てきます。その一方で、「科学的根拠はない」という情報も目にするかもしれません。どちらが正しいのか、理学療法士としての立場から、できるだけ正直にお伝えします。

目次

PMSと骨盤の関係【結論】

この記事の結論

  • PMSの主因はホルモン変動(エストロゲン・プロゲステロンの変動)
  • 「骨盤の歪み」がPMSの直接原因という強い研究はない
  • 運動療法(有酸素運動)には比較的エビデンスがある
  • 整体は腰痛・肩こり・頭痛など随伴する身体症状へのアプローチとして活用できる

PMSの主な原因は「骨盤の歪み」ではなく、月経周期に伴うホルモン変動(エストロゲン・プロゲステロン)です。骨盤周囲の状態が直接PMSを引き起こすという科学的な根拠は現時点では確立されていません。

ただし、ホルモン変動によって身体に起こる変化(筋緊張の変化・血行の変化・自律神経への影響など)が、腰痛・頭痛・肩こりといった身体症状を強める可能性は考えられます。整体はPMSそのものへの施術ではありませんが、これらの随伴する身体症状へのアプローチとして選択肢になり得ます。

PMSとは?

PMSの主な症状

PMS(月経前症候群)とは、月経の3〜10日ほど前から現れ、月経が始まると自然におさまる身体的・精神的な不調の総称です。Direkvand-Moghadam らの系統的レビュー(2014年)では、月経のある女性の約48%が何らかのPMS症状を経験すると報告されています。

症状は人によってさまざまですが、主なものとして以下が挙げられます。

  • 身体症状:腰痛・下腹部の重さ・頭痛・肩こり・むくみ・乳房の張り・倦怠感
  • 精神症状:イライラ・気分の落ち込み・不安感・集中力の低下・泣きたくなる

鹿児島市の当院でも、「生理前になると決まって腰が重くなる」「頭痛がひどくて仕事に集中できない」というお悩みで来院される20〜40代の女性の方が多くいらっしゃいます。

PMSが起こる仕組み

PMSの主な原因であるホルモン変動とセロトニン・自律神経への影響を示した図
PMSは骨盤の歪みではなく、ホルモン変動が主な要因と考えられています。

PMSのメカニズムはまだ完全には解明されていませんが、現在もっとも有力とされているのは「ホルモン変動説」です。Yonkers らの論文(Lancet, 2008)では、PMSはエストロゲンとプロゲステロンの周期的な変動が脳内神経伝達物質(特にセロトニン)に影響を与えることで引き起こされると説明されています。

簡単に説明すると、次のような流れです。

  • 排卵後、プロゲステロン(黄体ホルモン)が急増する
  • 月経前になるとエストロゲンとプロゲステロンが急激に低下する
  • このホルモン低下が、気分を安定させるセロトニンの働きに影響を与える
  • 身体的にも筋緊張・血行・自律神経のバランスが変化しやすくなる

重要なのは、この変化の「引き金」はホルモンであり、骨盤の位置や形が原因ではないという点です。

骨盤周囲の状態とPMSは関係ある?

本記事でいう「骨盤の歪み」について

一般的に整体院などで使われる「骨盤の歪み」という表現には、明確な医学的定義はありません。本記事では、骨盤帯周囲の筋緊張・姿勢の偏り・骨盤前傾や後傾傾向・左右の荷重バランスの偏りなどを含む広い意味で使用しています。

「骨盤の歪みがPMSの原因」とする研究はほぼない

骨盤の歪みとPMSの関係について研究結果と一般的なイメージを比較した図
骨盤の歪みがPMSの直接原因という強い研究は現在ありません。

結論から言えば、「骨盤の位置的なズレ(いわゆる骨盤の歪み)がPMSを直接引き起こす」とする科学的研究は、現時点ではほとんど存在しません。整体・接骨院業界のプロモーションでよく使われる表現ですが、エビデンスとしては非常に薄いのが現状です。

理学療法士として、患者さんに正確な情報をお伝えするために、「わかっていないことはわかっていない」と正直にお伝えすることが大切だと考えています。

なぜ「関係がある」と言われるのか

それでも「整体を受けたら生理前の腰痛が楽になった」という実感を持つ方が多いのも事実です。これにはいくつかの間接的なメカニズムが考えられます。

(1)骨盤帯・骨盤周囲の筋緊張と腰痛
月経前はホルモン変動や体液貯留、痛みの感じやすさの変化によって、腰部・骨盤帯周囲の不快感を感じやすくなることがあります。日常的に腰部や骨盤帯周囲の筋緊張が高い方は、この時期に症状を感じやすくなることが考えられます。

(2)骨盤底筋群の緊張と下腹部・腰部への影響
月経前に子宮が収縮の準備をする過程で、骨盤底筋群(骨盤の底を支える筋肉群)が緊張しやすくなるケースがあります。この筋緊張が腰部や下腹部の不快感に影響している可能性は否定できません。ただし、それが「骨盤の位置のズレ」そのものによるものとは言えません。

(3)姿勢と慢性的な筋疲労
デスクワークや姿勢の偏りによる慢性的な筋疲労がある場合、ホルモン変動という「引き金」が加わることで症状が強まりやすいと考えることはできます。これらはあくまで「可能性として考えられる」レベルであり、現時点では確立されたエビデンスではありません。

研究でわかっていること

運動療法とPMS:有酸素運動の有効性

PMS症状に対する有酸素運動の効果を示すウォーキングのイメージ
有酸素運動はPMS症状の軽減に役立つ可能性が研究で示されています。

PMSへの介入として、現時点でもっともエビデンスが蓄積されているのが「運動療法(有酸素運動)」です。

Pearce ら(BJGP Open, 2020)が行ったメタアナリシスでは、15本のランダム化比較試験(参加者717名)を分析した結果、運動介入群では対照群と比べてPMS症状スコアが有意に低下したことが示されています。ただし著者らは「多くの研究にバイアスリスクがある」とも指摘しており、過大な評価は禁物です。

また、Daley(Journal of Women’s Health, 2009)の包括的レビューでも、身体的に活動的な女性はそうでない女性に比べてPMS症状が軽い傾向が複数の観察研究で示されているとまとめられています。米国産婦人科学会(ACOG)も「定期的な有酸素運動がPMS症状の緩和に役立つ可能性がある」と言及しています。

ストレス管理とPMS

ストレスはPMS症状を悪化させる要因のひとつとして、複数のガイドラインで言及されています。ストレスがコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌を高め、ホルモンバランスや自律神経系の乱れを助長する可能性があるためです。リラクゼーション技法や呼吸法などの有効性を示した研究も存在しますが、大規模なエビデンスとしてはまだ発展途上の段階です。呼吸と肩こりの関係についてはこちらもご参考ください。

自律神経へのアプローチについては自律神経の乱れと整体のページもご参考ください。

睡眠の質とPMS

睡眠とPMSの関連も研究が進んでいます。月経前は体温調節や睡眠の深さが変化しやすく、睡眠の質が低下しやすいことが知られています。睡眠不足は痛みへの感受性を高めたり、気分の調節機能を低下させたりすることが示されており、PMSの身体症状・精神症状の両方を増強させる可能性があります。睡眠管理はセルフケアの重要な柱のひとつです。

PMSに伴う身体症状へのアプローチ

理学療法士がPMSに伴う腰痛や肩こりなどの身体症状を評価している様子
当院ではPMSそのものではなく、腰痛・肩こり・頭痛などの身体症状を評価します。

【ご注意】当院の施術は、PMSそのものの診断・施術を行うものではありません。月経前に現れる腰痛・頭痛・肩こりなど、随伴する身体症状の緩和を目的としたアプローチです。PMSの診断・薬物療法は産婦人科での診察が基本となります。

当院は天文館エリア(高見馬場電停から徒歩5分)に位置する、理学療法士が施術を担当する整体院です。PMSに伴う身体症状へのアプローチとして、以下のような視点で施術を行っています。

腰部・骨盤帯周囲の筋緊張へのアプローチ

月経前に腰が重くなる方では、腸腰筋(腸骨と腰椎をつなぐ深部の筋肉)や多裂筋(背骨の安定性に関わる深部筋)など、骨盤帯周囲の筋肉に慢性的な緊張や疲労が蓄積していることが多く見られます。これらの筋緊張をほぐし、腰部への負担を軽減することで、月経前の腰の重さや痛みが楽になる方がいらっしゃいます。腰痛のセルフケアについてはこちらもご参照ください。

頭痛・肩こりへのアプローチ

月経前の頭痛は、首や肩周囲の筋緊張が関与する「緊張型頭痛」の側面があることも多いです。首や肩まわりの筋緊張をやわらげ、呼吸や姿勢の負担を整えることで、頭痛や肩こりに伴う不快感の軽減を目指します。肩こり頭痛首こりの詳細はそれぞれのページもご覧ください。

姿勢・動作の評価

骨盤の前傾・後傾の癖、反り腰、猫背など、日常的な姿勢の偏りが腰部・股関節周囲に負担をかけ続けているケースがあります。理学療法士の視点で姿勢と動作を評価し、負担を減らすための具体的なアドバイスも行います。姿勢改善のアプローチ反り腰と下腹ぽっこりの関係についてもご参考ください。

自宅でできるセルフケア

現在最もエビデンスが厚いのが運動療法です。施術と並行して、日常生活でのセルフケアを継続することがとても大切です。

ウォーキング(有酸素運動)

週3〜4回、1回20〜30分程度のウォーキングが理想的です。有酸素運動はセロトニンやβ-エンドルフィンの分泌を促し、気分の安定や痛みの感受性の緩和に働くと考えられています。「月経前だから動きたくない」という気持ちもわかりますが、軽い散歩程度でも継続することが大切です。

呼吸練習(横隔膜呼吸)

仰向けに寝て、お腹が膨らむように意識しながら鼻からゆっくり息を吸い(4秒)、口からゆっくり吐く(6〜8秒)腹式呼吸を、1日5〜10分行いましょう。横隔膜の動きが骨盤底筋群の緊張緩和や自律神経の安定に役立つ可能性があります。

骨盤周囲ストレッチ

仰向けで片膝を胸に引き寄せ、腰からお尻の伸びを感じながら20〜30秒キープする「膝抱えストレッチ」は、腸腰筋や梨状筋(お尻の奥の筋肉)の緊張を和らげる効果が期待できる場合があります。痛みが強い日は無理に行わず、楽な姿勢で休むことを優先してください。

睡眠管理

月経前の2週間は特に睡眠の質が落ちやすい時期です。就寝1時間前のスマートフォン使用を控える、就寝・起床時間を一定に保つ、就寝前に軽いストレッチや入浴で身体を温めるなど、睡眠衛生(スリープハイジーン)に意識を向けることをおすすめします。

産婦人科を受診した方がよいPMS症状

PMSの中には、セルフケアや整体だけでは対応が難しいケースもあります。以下のような状態が続く場合は、早めに産婦人科への相談をおすすめします。ACOG(米国産婦人科学会)のガイドラインも、PMS管理においては医学的評価と複数の治療選択肢を検討することを推奨しています。

  • 気分の落ち込みやイライラが強く、日常生活や仕事に支障が出ている
  • 毎月症状が悪化している、または年々ひどくなっている
  • 強い腹痛や出血量の異常がある
  • 鎮痛薬を服用しても痛みが落ち着かない

医療機関でのサポートと、整体での身体症状へのケアを組み合わせることで、より自分らしい生活に近づける方もいらっしゃいます。

よくある質問

PMSに整体は効果がありますか?

整体はPMSそのものへの施術ではありません。ただし、PMSに伴う腰痛・頭痛・肩こりなどの身体症状に対して、筋緊張の緩和や姿勢改善を通じたアプローチが、随伴する身体症状を和らげる可能性があります。まずはかかりつけの産婦人科に相談することをおすすめします。

骨盤矯正でPMSは軽くなりますか?

「骨盤矯正がPMSそのものを軽くする」という科学的根拠は現時点では確立されていません。PMSの主な原因はホルモン変動であり、骨盤の位置的なズレが直接の原因とは言えません。「骨盤周囲の筋緊張をほぐすことで、月経前の腰の重さや下腹部の不快感が楽になる方がいる」という表現が、より正確だと考えています。

PMSと腰痛は関係ありますか?

月経前は子宮収縮の準備やホルモン変動によって、骨盤帯・腰部周囲の筋肉が緊張しやすくなる可能性があります。慢性的な腰痛を持つ方は、月経前にその症状が強まりやすい傾向があります。腰痛へのアプローチについては腰痛のページもご覧ください。

運動するとPMSは楽になりますか?

複数のランダム化比較試験を分析したメタアナリシス(Pearce et al., 2020)では、運動介入によってPMS症状スコアが低下することが示されています。ただし「すべての人に同じ効果がある」とは言えず、個人差があります。まずは無理のない範囲でウォーキングなどの有酸素運動を習慣化してみることをおすすめします。

PMSとPMDDの違いは何ですか?

PMDD(月経前不快気分障害)はPMSより精神症状が強く、強い気分の落ち込み・強い不安感・絶望感など、日常生活や仕事に大きな支障をきたす状態です。PMSとPMDDは連続したスペクトラムではなく、診断基準が異なります。強い精神症状がある場合は、産婦人科や精神科への相談をおすすめします。

産婦人科を受診した方がよいPMS症状はありますか?

以下のような場合は、整体のみでの対応は難しいため、産婦人科への相談を優先してください。日常生活や仕事に支障が出ている、月経のたびに症状が悪化している、強い腹痛や出血量の異常がある、市販の鎮痛薬でも痛みが落ち着かない、気分の落ち込みやイライラが著しい——これらが続く場合は早めの受診をおすすめします。

PMSに伴う腰痛や肩こり、頭痛などでお悩みの方は、鹿児島市の「かごしま整体 心晴。」へご相談ください。当院は天文館エリア(高見馬場電停から徒歩5分)にあります。理学療法士の専門的な視点で、身体の状態を丁寧に評価した上で、お一人おひとりに合ったアプローチをご提案します。

参考文献

  • Yonkers KA, O’Brien PMS, Eriksson E. Premenstrual syndrome. Lancet. 2008;371(9619):1200-1210. PMID: 18395582
  • Daley A. Exercise and premenstrual symptomatology: A comprehensive review. J Womens Health. 2009;18(6):895-899. DOI: 10.1089/jwh.2008.1098
  • Direkvand-Moghadam A, Sayehmiri K, Delpisheh A, Kaikhavandi S. Epidemiology of premenstrual syndrome (PMS)—a systematic review and meta-analysis study. J Clin Diagn Res. 2014;8(2):106-109. PMID: 24701496
  • Pearce E, Jolly K, Jones LL, et al. Exercise for premenstrual syndrome: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. BJGP Open. 2020;4(3):bjgpopen20X101032. DOI: 10.3399/bjgpopen20X101032
  • ACOG Clinical Practice Guideline No. 7. Management of Premenstrual Disorders. Obstet Gynecol. 2023;142(6):1516-1533. DOI: 10.1097/AOG.0000000000005426

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